痛みとは・・

コラム

 

 

 

1.はじめに

【痛み】は悪者でしょうか?

結論を言いますと、【痛み】がなければ人間は生きていけません。 少なくとも長生きは出来ません。

人間は【痛み】によって病気や怪我を知ることが出来ます。
そして、【痛み】、それは予告なく突然やって来ます。
しかもその【痛み】の起こる場所、痛み方は 人によってさまざまで、痛みの始まった時から、他人にはわかってもらえない苦し みとなります。
しかし、だからといって【痛み】を悪者と決めつけるのは早計です。【痛み】の程度で、その病気や怪我の状態を図ることができるのです。
なぜなら、【痛み】自体は身体の異常を知らせるための、いわば備え付けの警鐘だ からです。早めにその原因を知り、手当てをすることが必要でしょう。

歯痛を考えてみてください。
歯痛があって初めて人は虫歯に気付きます。
またその【痛み】の程度で今すぐ医者に飛び込むか、予約の電話をするかを判断することができます。
つまり、【痛み】を感じられるのは、心と身体が十分に機能している証拠なのです。

とはいうものの【痛み】は辛いものです。特に慢性痛で永年【痛み】に悩まされている人は、日々「この【痛み】がなければどんなに幸せか」と願っていることでしょう。

【痛み】はあくまで警報装置です。それがあるから、病気や怪我が治るわけではありません。ですから【痛み】を不必要に耐えることはマイナスでしかありません。リハビリも【痛み】があるから長引くのです。【痛み】を取りながら、リハビリをしていけば、治癒までの期間は格段に短くなります。
【痛み】を取りながら治癒を目指す。それが理想です。

ここでは手軽に【痛み】を取る、緩和する、手法をご紹介しています。是非お役立てください。

 

2.【痛み】とは?

【痛み】やコリがでるのは血行不良や筋肉、腱、神経、骨に気質的変化・機能的変化・肉体的変化が起こった時です。

これからの変化を大脳がキャッチし、【痛み】やコリといった”苦痛“という形で警告するのです。

血行不良や筋肉、腱、骨、神経に異常が起きているときは体壁反射といって皮膚の気の流れや電気の流れが悪くなってきます。この変化は目で確かめることもできるのです。
皮膚には、何百万という知覚神経が存在していて、【痛み】といった、様々な感覚を感じとっています。

さて、【痛み】がある時に、心と身体に緊張があるという(体が固まったような)感覚はわかりますか?どちらかというと、コリの方が分かりやすいでしょうか。この緊張状態からの解放も【痛み】を取るポイントになります。

なぜなら、その緊張状態により、新たな【痛み】やコリが発生するからです。その悪循環を断ち切る必要があります。

 

 

 

1.西洋医学による治療法

手っ取り早く【痛み】を取るには、鎮痛剤を飲むのが一番です。
鎮痛剤として有名なのはアスピリン(アセチルサリチル酸)です。
薬局で売っている頭痛薬などの成分表を見れば必ず入っていますので確認してみてください。
その頭痛薬ですが、「頭痛薬を飲むときは胃薬も一緒に飲んだほうが良い」と言います。
これが何を意味しているかはお分かりですね。
「どうしようもない時」以外はなるべく頼らないほうが良いと思います。

 

2.西洋医学以外による治療法

さて、西洋医学以外で【痛み】を克服するのは、 自然治癒力を高める事を目的としております。

人の体は眼には見えない数十兆個の細胞から出来ているといわれますが、体がこわばり、こり固まろう(緊張・ストレス)とすると、この細胞の働きが衰え、色々な病気が発生すると考えられます。
病気に打ち勝ち、病気を予防し、健康を維持・増進するためには、この微細な細胞が良く働ける環境を作ってやる必要があります。
それには体の中から緊張・ストレスを取り除き、柔らかな弾力性のある体にすることが大切なわけです。

病気はこの自然治癒力が衰え、抵抗力が弱まった状態といえます。
鍼灸や指圧・マッサージはこうした体に悪影響を及ぼす緊張やストレスを取り除き、体をリラックスさせることによって自然治癒力を高めることができます。

そして実は私たちの体内にも鎮痛剤が存在しております。
手や足をどこかにぶつけた時、いつの間にか【痛み】がなくなっている事がありますよね。

この作用を引き起こしているのが「エンドルフィン」です。
エンドルフィンは体内に存在するものですので、当然人に害はありません。
【痛み】を取る=エンドルフィンを多く分泌する。
と理解しても間違いではありません。
現に、妊婦の体内のエンドルフィン量は、出産時に著しく増加するという研究報告があります。
女性が長居陣痛に耐えて、子供を産むことが出来るのも、このエンドルフィンのお陰なのです。

 

3.自然治癒力とは

自然治癒力とは、 <自然>に<治>し<癒>す<力>のことといえます。
怪我をした時に傷口が自然に塞がったり、風邪を引いた時にぐっすり眠れば自然と治った記憶がありませんか?
それが正しい<自然治癒力>です。
この自然治癒力は、髪が伸びる、爪が伸びる限り(生きている限り)存在します。

ただ現在は、特に食生活・環境・ストレスなどにより、この自然治癒力がうまく引き出せなくなっているといえませんか。

 

4.痛みと心について

プラシーボ効果というのをご存知ですか?
「病は気から」という言葉があるように、人は気(心・精神)の力が非常に重要な意味を持ちます。
実際、鎮痛剤と言ってビタミン剤を飲ませても【痛み】が止まることがあります。
その割合は大体30%~40%と言われているそうです。
「嘘も方便」とはまさにこの事です。

以前テレビ番組でこのような実話を紹介してました。
健康診断結果で「“癌”の疑いあり」と言われ、
「俺は癌なのか」と迷いに迷いながら、思い切って正式に癌検診をしたところ、やはりポリープが発見されたのですが、
実は元々の診断書は他人のものだったと後で発覚したのです。
しかも本当の診断結果は“異常なし”だったのです。
つまり、その男性は自分自身で癌を作ってしまったということになります。
それほど、人にとって精神面は重要な意味を持ってるということです。

 

 

 

なぜ痛みが起きるかを、五十肩を例にして簡単に説明します。

五十肩になると、まずその部位から脳に向けて「異常発生!」の信号が送られます。脳はその信号をキャッチし、肩に異常が起きたことを認識します。

 

次に脳は、肩に異常が起きたことを自覚させるために肩に痛みの信号を送ります。
その信号が肩の神経を興奮 させ、痛みを発生させるのです。

 

五十肩の痛みはこうして起きるわけです。

 

こうした一連の流れを経て初めて、五十肩による【痛み】は発生します。異常の発生を知らせるシグナル(危険信号)として体表面に圧痛点が生じます。この痛みの氣場チェック点(圧痛点)の特徴は、「押すと痛い」ことです。
押 するとみのある=氣場、略して痛みの氣場チェック点(圧痛点と言います。

痛みの氣場チェック点(圧痛点)に刺激を与えると、その刺激によって脊髄の髄液中に五十肩の痛みを和らげる物質(鎮痛物質)が育成されます。

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